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アトピーのかゆみの原因とは? 専門医が教えるかゆみ対策8つ

マイナビウーマン


ストレスや悩みの原因となる、アトピーの症状。なかでも特に辛いのが、我慢できない「かゆみ」ですよね。そんな、かゆみの症状が出る原因とは? 今回は北青山Dクリニックの皮膚科専門医である福永麻紀先生に、アトピーのかゆみを抑える対策を教えてもらいました。



■アトピー性皮膚炎ってどんな病気?

そもそもアトピー性皮膚炎とは、どんな病気なの? まずは、アトピーの具体的な症状やかゆみが発生しやすい部位について聞きました。

◇アトピーの具体的な症状とは?

アトピー性皮膚炎は、全身のさまざまな部分に「かゆみ」がでるのが特徴です。アトピーの方の皮膚は皮脂が少ないため、表層にある角質の水分を保つ力が弱く、乾燥肌になりがち。そのためバリア機能も低下し、外部からの刺激に弱いため、かゆくなってしまうのです。かくことで湿疹ができ、それを繰り返してしまうことがアトピーの特徴です。

◇かゆみが発生しやすい部位とは?

年齢によっても変わりますが、たとえば小学生くらいなら肘の内側や膝の裏側、首などの擦れやすい部分にかゆみが発生しやすくなります。それが大人になって再発する場合は、顔や首、背中、胸など手の届きやすい部分に出る方が多いですね。顔の場合は、髪の毛や日光による刺激を受けやすいことが要因のひとつ。首や上半身は、衣類による刺激です。人によっては、シャツの襟や、背中のタグ、ブラジャーなど、ちょっとした衣類の摩擦や刺激によって、かゆみが起こる場合もあるのです。

■アトピーのかゆみの原因とは?

では、具体的にアトピーのかゆみの原因として、どんなことが考えられるのでしょうか? こちらも先生の見解を聞いていきましょう。

◇アトピーのかゆみを悪化させるNG行動・環境とは?

(1)ストレス
かくことそのものがNGですが、ストレスが原因でつい無意識にかいてしまう場合があります。何かに集中しているときは平気でも、ふと集中が途切れたときには要注意。

(2)刺激のある衣類
固いジーンズや、ぴったりとしたスキニーパンツ、おしゃれなレース素材のブラジャーなど、凹凸のある繊維や衣類の刺激でかぶれやすい人もいます。

(3)間違ったスキンケア

お風呂で石けんを毎日使い、ナイロンタオルでこすり洗いをするのはNG。また、乾燥肌を放置し、正しい保湿をしていない場合は悪化しがちです。

(4)埃っぽい環境
家の中のチリや埃も原因のひとつ。布団のダニやエアコンのカビ、ペットの毛、花粉などに弱い体質の人もいます。

◇アトピーのかゆみが増すタイミングとは?

主に体が温まることで血管が広がり、交感神経が刺激されて炎症やかゆみが起こりやすくなります。人によってさまざまですが、かゆみが増すタイミングの一例を見てみましょう。

・皮膚炎そのものがひどくなったとき

・皮膚炎にバイ菌がついてジュクジュクしたとき

・風邪を引いた、熱があるなど、体調が悪いとき

・お風呂に入るときに服を脱いだ刺激によって

・熱いシャワーを浴びたあとやお風呂上り

・運動後に汗をかいたとき

・日焼けによる刺激があるとき

・布団に入って体が温まったとき

・辛いものを食べたり、コーヒーやお酒などを飲んだりしたとき

・大きな環境の変化や、ストレスの多いとき

・ふと集中力が途切れたとき

・治療を急にやめてしまったとき。

■専門医が教える! アトピーのかゆみを抑える対策

かゆくてかゆくて我慢できないときは、どんな対処が有効なの? 最後にアトピーのかゆみを抑える対策について、解説をしてもらいました。

◇アトピーに有効なかゆみ止めの薬とは?

飲み薬に関しては、抗ヒスタミン剤を使用します。「ヒスタミン」と呼ばれるかゆみを引き起こす体内物質を抑えるお薬で、これがメインの処方ですね。まれに重症な方は、免疫抑制剤やステロイドの内服を処方することもあります。

一方、塗り薬は保湿剤のほか、症状に応じてステロイドや、免疫抑制剤のタクロリムス軟膏という塗り薬もあります。ステロイドも部位や症状の強さによってランクを使い分けますし、使用期間もさまざま。なかには「ステロイドは怖くてダメ」という思い込みを持つ方もいらっしゃいますが、治療の選択肢を狭める元になってしまうので、きちんと皮膚科医の指導のもと、正しい理解とこまめなチェックを受けましょう。自己判断で市販薬に頼ってしまうこともトラブルの元です。

◇薬以外でアトピーのかゆみを抑える方法

(1)肌に刺激のある衣類を避ける

ゴワゴワとした繊維のセーターなど、刺激のある衣類を避けましょう。ブラジャーもレース素材ではなく、つるんとした凹凸の少ない素材がベスト。ネックレスなどの装飾品も避けたほうが無難です。

(2)髪型をすっきりまとめる
アトピーの人は髪の毛の刺激も大敵。なるべく束ねて、顔や首にかからないようにしましょう。

(3)体をゴシゴシ洗いすぎない
ナイロンタオルによるこすり洗いは、お肌のバリア機能を低下させて乾燥を助長します。石けんも毎日使わなくてOK。“洗いすぎないこと”が大切です。

(4)保湿をする
きちんと保湿をすることで皮膚のバリア機能を補うことができ、かゆみを感じにくくなります。症状がよくなると軽視しがちですが、アトピーの方はつねに保湿を心がけましょう。症状の軽い場合は、市販の敏感肌用の保湿剤や、ワセリンでもOK。ただし、必ずパッチテストを行ってください。心配な方は皮膚科のものが安心です。顔も体も含め保湿剤を処方してくれますし、普段用に使えるのでオススメです。

(5)肌を冷やす
夜中にかゆみで眠れない場合は、保冷剤や氷をビニール袋に入れて肌を冷やすと効果的です。ただし、冷えピタシートなどを直接肌に貼るのは刺激になるのでNG。お風呂の最後に冷たいシャワーを浴びるのも手です。

(6)虫刺されに気をつける

虫刺されがきっかけで、かいていくうちにその周辺まで悪化することがあります。もともと乾燥した肌なので、皮膚炎が起きやすい状態。夏場は虫刺されに十分気をつけて、かゆみを助長しないようにしましょう。

(7)清潔な住環境を保つ
絨毯はチリや埃が舞いやすいため、なるべくフローリングの家に住むのがポイント。大掃除で悪化する人もいるため、普段から掃除をして、清潔な環境を保ちましょう。寝具も丸洗いできるものがオススメです。

(8)ストレスを溜めない
ストレスはアトピーの大敵。趣味に集中したり、リフレッシュすたりする時間を作りましょう。スポーツが好きな人は汗が刺激になるからと我慢するのではなく、運動後にシャワーで汗を流して冷やすなど、自分の肌と向き合って対処法を工夫していくほうが得策です。

■まとめ

アトピーは症状がよくなったり悪くなったりを繰り返すもの。完全に治すことよりも「落ち着いた状態を保つこと」が治療の目標だそうです。状態が悪くなることをストレスに感じることなく、正しいスキンケアや対処法を知って、うまく付き合っていくことが大切ですね。

(監修:福永麻紀、取材・文:水野久美)

※画像はイメージです

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