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【Vol.1】知れば知るほど使いたくなるスパイス&ハーブの基本

【Vol.1】知れば知るほど使いたくなるスパイス&ハーブの基本

おうちごはん

スパイス&ハーブの魅力を知ろう

スパイスは種類が多くて使い方が難しい……というイメージを持っていませんか?
私もスパイスについての知識はぼんやりとしか持ち合わせておらず、なんとなくいつも同じスパイスを同じ使い方しかしていなかったので、スパイスを使うことに対して少しハードル高く感じてしまっていました。

そんなみんなのイメージを払拭すべく、今回はスパイス&ハーブについてプロに話を聞いてみようということに! 「スパイス&ハーブマスター」であるエスビー食品の磯部友美さんに取材にご協力をいただきました。

スパイス&ハーブの基本や使い方のコツなど、知れば知るほどスパイスへの興味が深まるお話をたくさん伺ってきましたので、みなさんにもご紹介したいと思います。

<写真・取材協力:エスビー食品株式会社 スパイス&ハーブマスター 磯部友美さん>

自分流に楽しむために…まずは基本を知っておこう

上手に使うためには、まずは基本を知っておきましょう。そもそも、スパイス&ハーブとはどういったものなのでしょうか?

スパイス&ハーブとは?

「スパイス」と「ハーブ」に明確な区分はないといわれています。どちらも芳香性植物の一部で料理など生活の役に立つものですが、古代から中世のヨーロッパで様々な用途に使われてきた中で東洋から時間を経て取り寄せ、貴重品として扱われていたものが「スパイス」と呼ばれ、身近にあった植物は「ハーブ」であったとも言われているとか。

こういった歴史的背景などからもなんとなく呼び分けられているスパイス&ハーブですが、大きくは利用する部位(種子、根、果実、葉、花など)によって区分されていることが多く、種子、根、果実を利用するものを「スパイス」、葉や花を利用するものを「ハーブ」と呼ぶことが多いそう。例えば、同じ植物でも、葉の部分は「パクチー」と呼び、ハーブとして扱われ、種子の部分は「コリアンダー」と呼んでスパイスとして扱われていますね。

形態による分類

大きな分類は、「フレッシュ(生)」と「ドライ(乾燥)」です。

フレッシュ:生で使用するタイプのスパイス&ハーブ。代表的なものだと、わさび、しょうが、にんにく、シソの葉、木の芽、バジルなどがあります。
ドライ:生のスパイス&ハーブを乾燥させたもの。一般的に「スパイス」と呼ばれるもののほとんどはドライのものです。

ドライのスパイス&ハーブは保存がきくので、より手軽に使うことができます。最初に使い始めるなら、ドライのものからチャレンジしてみると良いでしょう。

ドライスパイス&ハーブの粒度による分類

ドライのスパイス&ハーブは、粉砕や混合の方法によってさらに細かく分類されます。

大きな分類は、(写真左から順に)ホール、あらびき、パウダーの3つ。
それぞれ使うタイミングや用途が異なるって知っていましたか?

ホール(原形):果実や樹皮、葉などをほぼ原形のままの状態で乾燥させたもの。
あらびき:ホールを粗めに粉砕し、粒子を整えたもの。
パウダー:ホールを細かく粉砕したもの。

ホールは中に香りのもとが閉じ込められています。実際に嗅いでみても香りを感じにくいのですが、その分香りがとびにくいのが特徴です。
一方のパウダーは、組織が壊されているので香り立ちがしやすいのが特徴。
スパイス&ハーブの一番の働きは「香り」です。この香りのもととなるのは、精油という揮発性の成分。この香りをいかに引き出すかというのが、調理においてもポイントとなります。

「料理の仕上げに、今すぐパッと香りを楽しみたいときはパウダー。煮込み料理やピクルスなど、時間や熱をかけて香りを移すときにはホールというように、料理するときのタイミングによって、ホールとパウダーを使い分けます。」(磯部さん)

食材の下ごしらえなどでまぶすときや、仕上げに香りをつけたいときには、粒子の細かいパウダーを。ハンバーグのタネに混ぜ込んだり、焼いた肉や魚の仕上げに振りかけたりというように使います。

知っておきたいスパイス&ハーブの保存方法

香りを保つ上手な保存方法

大切なのは、「光」「熱」「湿気」を避けること。
光は色の退色、熱はスパイス&ハーブの一番の働きである「香り」が飛んでしまうだけでなく、スパイスは油分を含んでいるものも多いので劣化の原因となります。
また、湿気があると固まりやすくなり、傷む原因に。カビが発生する原因にもなります。
これらの劣化を招く大敵を避け、ふたをしっかり閉めて冷暗所で保存しましょう。

出典:@kao_kurashi

ちなみに、光があたる出窓や、熱が伝わるコンロ横にスパイスを置くことは一番避けた方がいいそうです。調理中の利便性を考えると、特にコンロ脇にスパイスラックを設置してしまいがちではありますが、ここは最も熱の影響を受けてしまう場所。実は私もコンロの脇にいくつかのスパイスを置いてしまっていました……。

おすすめは、キッチンについている引き出しに収納すること。最近のキッチンは、スパイス収納として引き出しがついているタイプも多いので、活用してみることをおすすめします。引き出し収納がないという方も、光・熱・湿気の影響を受けないように気をつければ大丈夫です。

冷蔵庫や冷凍庫に保存する場合の注意点

冷蔵庫にスペースがあれば、冷蔵庫での保存もおすすめです。
ただし、温度差による湿気には気をつけましょう。庫内の温度と、調理していて温かいキッチンの温度には差があります。この温度の差によって結露ができ、その水滴が劣化の原因となってしまうんです。こうしたことなどから、市販されているスパイスやハーブは一般的に「冷蔵庫保存」ではなく「冷暗所保存」となっているそうです。
また、冷凍保存もできますが、冷凍の場合も温度差に気をつけて使うようにしましょう。

調理で使うときには、使う分だけを小皿や手のひらに出し、容器は熱の影響を受けないようにしまっておくようにします。このちょっとした気遣いをするだけでも、ベストな状態を保つことができるんです。

保存容器を選ぶときのポイント

出典:@koti_mm

光・熱・湿気の影響をなるべく受けないように、しっかりと密閉することができる容器を選ぶようにしましょう。しっかり密閉できていても、置く場所を間違ってしまうとせっかくの香りと色が台無しに……。上手に保存して、香りや色をしっかり保ちましょう。

ちなみにエスビー食品さんのスパイスボトルは?

実は、商品によって少しずつ容器の形状が違うって知っていますか?
私たちにとってはお馴染のかわいらしい「SPICE&HERBシリーズ」のボトルでは、使用頻度の高いものは、なるべく手軽に開けられるようキャップがワンタッチになっていたり、パウダースパイスは湿気やすいので、しっかりと密閉できるキャップになっていたりと、商品の特徴によって容器の形状が異なります。
ハーブはパラパラと振りだして使うので大きめの穴なのに対し、香りが強めのスパイスは出しすぎないように小さめの穴になっているなど、さりげない工夫がいっぱい!

ベストなコンディションを保つために最適な形状を研究し、より使いやすいように改良を重ねてきているそうです。スパイス収納の引き出しに閉まったときにも、上から見て中身が何かわかるように、キャップの上に名前が書いてある点などのちょっとしたポイントが、使い勝手の良さにつながっています。

スパイス&ハーブを上手に使いこなすコツ

使い方のポイント

料理におけるスパイス&ハーブの働きは、主に3つ。「香りづけ」「辛みづけ」「色づけ」です。この中でも一番の特徴が「香りづけ」。ほとんどすべてのスパイス&ハーブが持つ働きなので、この「香り」を上手に使いこなすことができると、使い方や魅力がぐんと広がります。

出典:@141ri7

香りを引き出すコツ

スパイス&ハーブの香りのもととなるのは、精油という揮発性の成分。この精油が植物組織のなかに閉じ込められており、組織が破壊されると鮮烈な芳香を発生させるという原理を利用し、香りを引き出します。

例えば、ホールのスパイスはミルなどで挽いたり、ビン底などでつぶすと香りが引き立ちます。また、調理の最初にホールスパイスを油で炒め、油に香りを移してから具材を炒めるというような使い方をすることも。このように調理の最初の段階で使うスパイスを「スタータースパイス」と呼んでいます。カレーで使うクミンシードなどがそうですね。

使用量のポイント

スパイスやハーブを使った料理を作るときに一番気をつけたいのは「加えすぎ(=オーバースパイス)」です。特に香りの強いスパイスや辛みをもつスパイスなどは、使用量を間違うと料理が台無しになってしまいます。まずは少量から使うことを心がけて、味を確かめながら加えていきましょう。

スパイス&ハーブのチカラ

スパイス&ハーブは、昔から生薬、漢方薬として使われてきました。また、スパイスやハーブが持つ様々な成分の中には、私たちの暮らしの中で健康や美容に役立つ生理作用を与えるものもあり、現在もその機能性については研究が進められています。

また、塩分摂取量が高い食事傾向にあると言われている日本人には、減塩にもスパイス&ハーブを取り入れることがおすすめだそうです。塩分を控えたいと思っていても、物足りない味付けではストレスを感じてしまいますよね。そこで活躍するのがスパイス&ハーブ。「香りづけ」「辛みづけ」の働きが、料理の味を引き締めたり、風味を引き立てるのにとても効果的です。上手に減塩するために、スパイス&ハーブをうまく取り入れてみるのもおすすめです。

基本を知って、おうちごはんにスパイス&ハーブを取り入れよう

スパイスやハーブを使った料理というとハードル高く感じてしまうかもしれませんが、あまり難しく考える必要なないそうです。好きな香りをおいしく楽しむために、まずは身近なメニューから試してみてはいかがでしょうか。

次回は、毎日のおうちごはんにスパイス&ハーブでおいしさをプラスするための、使い方のコツや素材との相性などを具体的例と共にご紹介します。知れば知るほど、スパイス&ハーブを使ってみたくなるはず! ぜひお楽しみに。

<取材協力:エスビー食品株式会社 スパイス&ハーブマスター 磯部友美さん>

スパイスハーブ総合研究所 | S&B エスビー食品株式会社エスビー食品の『スパイス&ハーブ』

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